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教皇フランシスコと教皇庁広報省関係者の集い 2022年11月12日 バチカン宮殿 教皇フランシスコと教皇庁広報省関係者の集い 2022年11月12日 バチカン宮殿  (VATICAN MEDIA Divisione Foto)

教皇と広報省関係者との集い

教皇フランシスコは、バチカンの広報省関係者とお会いになった。

 教皇フランシスコは、11月12日(土)、教皇庁広報省の関係者との集いを持たれた。

 広報省は、このたび「シノドスとコミュニケーション:発展させるべき行程」をテーマに、10日(木)から3日間にわたり定例総会を開催していた。

 この総会には、日本から同省の顧問枢機卿である前田万葉枢機卿が出席した。

 総会最終日、会議参加者と同省職員らは、バチカン宮殿・クレメンスの間で教皇との出会いに臨んだ。

 教皇は、日ごろ教会の広報に携わる関係者らへ、原稿を用いずに励ましの言葉を述べる共に、この出会いのために用意したその原稿を参加者らに託された。

 その中で教皇は「シノドスとコミュニケーション」という総会テーマに言及しつつ、シノドスは単にコミュニケーションをとるためのものでも、多数派や少数派といった世俗的な論理や見方で教会を考えるものでもない、と指摘。

 シノドスの歩みの忘れてはならない本質は、神のみ旨に耳を傾け、それを理解し、実践することにある、と述べている。

 福音の光を今日により効果的にもたらすために、わたしたちが「教会」として神のみ旨を知ろうとするならば、個々の中でなく、教会の生きた「絆」の中で、主に耳を傾けそれを理解することが必要、と教皇は記している。

 ナザレのマリアは従妹エリザベトの存在と親愛なくしては「マグニフィカト」を歌うことはできず、そばにヨセフがいなければ、幼子イエスを殺そうとする者たちの憎しみから、御子を守ることはできなかった。またイエスも、ゲツセマネの園に弟子を伴ったように、ご自身の最も決定的な闘いにおいて、「絆」を必要としていた、と教皇は福音書のエピソードを観想。

 関係を構築するコミュニケーションは、まさにこの「絆に対する召命」を負っていると述べた教皇は、コミュニケーションが寄り添いを可能にし、疎外された人に声を与え、切り捨てられ無視されがちな物事に関心を喚起できるものであるようにと願われた。

 そして、教皇は、コミュニケーションが「絆を作り出す」ために必要なこととして、「人々の孤独を和らげる」、「声なき人に声を与える」、「伝えることの苦労を学ぶ」の3つを挙げられた。

 教皇は、広報省の仕事は単に技術職ではない、と述べ、教会のあり方そのものに関わる、その召命を改めて強調された。

12 11月 2022, 17:45