バーレーン:教皇「地下の水源のように人類の心の砂漠を潤す聖霊」
教皇フランシスコのバーレーン訪問は、11月6日(日)、最終日を迎えた。
帰国を前に、教皇は首都マナーマでカトリック教会関係者らとの出会いを持たれた。
集いの会場となったマナーマのイエスの聖心教会は、1939年に献堂された湾岸地域で最初のカトリック教会である。同教会はその後のカトリック共同体の成長と共に、増築・拡張されてきた。
教皇はこの日、北アラビア代牧区に属する司教、司祭、修道者、神学生、また教会の司牧に携わる信徒らとお会いになった。
バーレーン、クウェート、カタール、サウジアラビアから構成される同代牧区には、約60人の司祭と、約1300人のカテキスタが、およそ200万人の信徒らの司牧に携わっている。イスラム教徒が大多数を占めるこれらの国々において、カトリック信者は少数派であり、仕事などの理由で滞在している人々が多い。
教皇は教会関係者への言葉で、多様な歴史や民族によって構成された教会が、唯一のキリストの御顔の中に調和を見出していることは素晴らしいこと、と話された。
そして、教皇はバーレーン滞在で、行き交う様々な人々、広がる砂漠の中の緑といった特徴的風景の中に、その多様性がまさに反映されているのを見た、と語った。
バーレーンは砂漠に覆われながらも、地下には真水の水源が静かに木々を潤しながら流れていると述べた教皇は、多くの弱さや恐れ、立ち向かうべき困難によって干上がった人類の魂の奥深くを静かに流れ、心の砂漠を潤す聖霊を、地下の水源と重ねられた。
すべては恵みから湧き出で、すべては聖霊からやって来る、と話しながら、教皇は聖霊がわたしたちに与え、それを生きるように望んでおられる恵みとして、「喜び」「一致」「預言性」の三つを示された。
教皇は、人々が聖霊に導かれ、常に愛と祈りのうちに喜びと一致を保つことができるよう、アラビアの聖母の取り次ぎを願いながら、お告げの祈りを唱えられた。
こうして、バーレーン訪問のすべての公式行事を終えた教皇は、帰国のために、マナーマからアワリのサヒール空軍基地に向かわれた。