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教皇「海で働く人々の尊厳に関心を」

教皇フランシスコは、船員司牧に従事する人々の会議、「第25回ステラマリス世界会議」の参加者にメッセージをおくられた。

 英国グラスゴーで、10月2日から5日まで「第25回ステラマリス世界会議」が開催されている。

 「ステラマリス」は、船員司牧のためのカトリック教会の世界的な組織。厳しい船上生活をおくる船員、漁船員、またその家族らに寄り添い、船への訪問、船員たちとの典礼や霊的支援、その他様々な奉仕を行なっている。

 船員司牧組織の原型は、グラスゴーで19世紀末に誕生した。そして1920年10月4日、「海の使徒職(船員司牧)」を目的とするグループが同地で再結成された。

 グラスゴーでの「ステラマリス世界会議」は、その活動開始から100年を祝うと同時に(※ 2020年に予定された同会議は、パンデミックのため今年開催)、聖ヨハネ・パウロ2世の自発教令「ステラマリス」(1997年)の発表から25年を記念するものとなった。

 同会議開催にあたり、教皇フランシスコは書簡を通し参加者らにメッセージをおくられた。

 この機会に教皇は、皆のために海上の厳しい環境の中で働く人々を思い起こすと共に、これらの船員たちに奉仕する司祭やボランティアなどステラマリス関係者に感謝を述べられた。

 そして、小さな謙遜な取り組みから始まったステラマリスの活動が、今や様々な国や宗教に属する多くの船員たちのため、霊的・物的支援を船上・陸上で行うまでに成長したことを喜ばれた。

 教皇は、特にパンデミックのために船員たちの孤立と困難が深まる中、ステラマリスの活動の重要性が際立つことになった、と話された。

 技術の発展にも関わらず、多くの船員たちは祖国から離れ、時には不当な条件の下で働き続けているだけでなく、気候変動による海洋環境へのダメージが彼らにさらなる困難をもたらしていると教皇は指摘。ステラマリスの活動が海で働くこれらの人々の尊厳に関わる問題に決して無関心でないようにと願われた。

 教皇はステラマリスで働くすべての人々を海の星マリアの保護に託し、これらの関係者らに主キリストにおける力と喜びと平和を祈りながら、祝福を与えられた。

03 10月 2022, 14:13