教皇「身近な人々の中に聖性を見出すこと」の大切さ強調
教皇フランシスコは、10月6日(木)、列聖省主催の会議参加者らとお会いになった。
教皇庁列聖省(長官:マルチェッロ・セメラーロ枢機卿)は、10月3日(月)から4日間にわたり、「今日の聖性」をテーマとする会議を開催。その最終日、参加者らはバチカン宮殿で教皇との出会いを持った。
教皇は、会議参加者への挨拶で、使徒的勧告『喜びに喜べ – 現代世界における聖性』においても述べたように、今日の世界の中に、聖性を受肉させることの重要性を強調された。
今日も神の民の中に聖性を発見することは重要である、と教皇は述べ、子を愛情のもとに育てる両親や、毎日の仕事に取り組む人々、病者としての状態を耐え忍ぶ人々、微笑みと助言を絶やさないお年寄りなど、身近な人々の中に聖性を見出すことの大切さを指摘。
徳に満ちたキリスト教生活をおくりながら主の弟子として生きる多くの人たちの証しは、聖性への招きに答えるようわたしたちにも呼びかけ、また、このような「身近な聖人」たちの存在は、福音をあますことなく生きることはすべての人に可能であると思い出させてくれる、と語られた。
実際、聖性とは努力や諦観の訓練によるものではなく、何よりも、神に愛されているという体験、無償で受け取った神の愛といつくしみの経験によるものである、と教皇は話し、その神の恵みに対する感謝と喜びが、神からの恵みと勇気をもってすべてのことに立ち向かえるという確信をもたらす、と説かれた。
この喜びがなければ、信仰は重苦しく悲しい勤めに過ぎなくなる、聖人になるには喜びに満ち、希望に向かって開いた心が必要、と教皇は話された。
聖人たちは貴重な真珠、福音の言葉の生きた表現、目で見るカテキズムであると述べた教皇は、聖人たちの模範が現代の人々の信仰と希望と愛を励ますようにと願われた。