教皇「イエスから心に受けた平和を出会うすべての人々に」
教皇フランシスコは、9月26日(月)、シャローム・カトリック・コミュニティの会員らとお会いになった。
バチカンのパウロ6世ホールで行われたこの集いには、世界各国の同コミュニティのメンバー、およそ1000人が参加した。
シャローム・カトリック・コミュニティは、1982年、ブラジルで生まれた信徒たちによる国際的な組織。
同コミュニティ誕生のきっかけは、その2年前の1980年、聖ヨハネ・パウロ2世司式のミサに参加した一人の青年が、奉納行列の最中、神から無償でいただいたものを無償で捧げたい、との強い思いを抱いたことによる。
こうして若者たちを中心に様々な人々が、祈りや、分かち合い、兄弟愛のうちに、福音の経験を新たにし、イエスのそのメッセージをすべての人に伝える使命のうちに集い、その輪を広げていった。今年はシャローム共同体の創始から40年になる。
教皇と同共同体の会員らとの出会いは、代表の挨拶や質問に教皇が答える対話形式で行われた。
せわしない世の中で、どのように神との友情を生き生きと保ち、それを人々に伝えることができるか、という問いに、教皇は、「わたしにつながっていなさい」(ヨハネ15,4)、「わたしの愛にとどまりなさい」(同15,9)というイエスの言葉を示しつつ、わたしたちがキリストに「とどまり」「つながって」いるならば、「その人は豊かに実を結ぶ」だろう(参照 同15,5)と答えられた。
また、どうしたら貧しい人々との友愛を育むことができるか、という質問に、教皇は、道端の瀕死の人々を引き取るために毎日出かけて行ったマザー・テレサがどこからその力を得ていたかを思い出すように、と助言。それは、マザー・テレサが主イエスの「わたしは渇く」という言葉を常に心に聞き、出会う見捨てられた人々の中にイエスの御顔をいつも見ていたからである、と話された。
教皇は、同共同体の名「シャローム」は、スローガンではなく、「あなたがたに平和があるように」(ヨハネ20,19、21、26)という復活されたイエスの言葉であることを指摘。イエスとの出会いによって心に受け取ったその平和を、出会うすべての人々に伝えて欲しい、と会員たちに願われた。