公開枢機卿会議:教皇による新枢機卿の叙任式
教皇フランシスコは、8月27日(土)、バチカンの聖ペトロ大聖堂で公開枢機卿会議を開催。この中で、新しい枢機卿の叙任式をとり行われた。
今年5月末、教皇は新たに枢機卿に任命された21名の名前を発表された。そのうち、ベルギーのルーカス・ファン・ローイ名誉大司教は指名を辞退しており、この日、20名の新枢機卿が叙任された。
また、新枢機卿20人の中で、ガーナのワー教区のリチャード・クーイア・バーウォブル司教(アフリカ宣教会)は、突発的な健康上の問題で儀式に出席することができなかった。
叙任の儀式で、教皇は新枢機卿ら一人ひとりに、緋色の帽子「ベレッタ」と指輪、任命書を託し、励ましの言葉と抱擁を与えられた。
こうして枢機卿団に迎えられた新枢機卿らは、この公開枢機卿会議のためにローマに集った世界各国の枢機卿らと平和の抱擁を交わした。この会議のために、日本からは大阪大司教の前田万葉枢機卿が出席している。
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このたび叙任された枢機卿20名のうち、教皇選挙の投票権を持つ80歳未満の枢機卿は16名、投票権を持たない80歳以上の枢機卿は4名。
この中で80歳未満の有権枢機卿16名の出身地は、ヨーロッパ4名(イタリア2名、スペイン、英国各1名)、アジア5名(インド2名、韓国、東ティモール、シンガポール各1名)、アフリカ3名(アルジェリア、ナイジェリア、ガーナ)、アメリカ4名(ブラジル2名、米国、パラグアイ各1名)。
一方、80歳以上の新枢機卿4名の出身地は、コロンビア1名、イタリア3名。
この叙任式を経て、現在の枢機卿の総数は226人。このうち教皇選挙の投票権を持つ80歳未満の枢機卿は132人、投票権を持たない80歳以上の枢機卿は94人となった。
この時点における全枢機卿団の大陸・地域別構成は、ヨーロッパ104名(*80歳未満 53名)、北アメリカ26名(*16名)、中央アメリカ9名(*7名)、南アメリカ24名(*15名)、アジア31名(*21名)、アフリカ27名(*17名)、オセアニア5名(*3名)となった。
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2022年8月27日の公開枢機卿会議で、教皇フランシスコによって新たに叙任された枢機卿は次の通り(発表順、役職または司牧担当教区・出身国)。
80歳未満の新枢機卿
1.アーサー・ローチ大司教
(教皇庁典礼秘跡省長官・英国)
2.ラザロ兪興植(ユ・フンシク)大司教
(教皇庁聖職者省長官・韓国)
3.フェルナンド・ベルヘス・アルサガ大司教
(教皇庁バチカン市国委員会議長およびバチカン市国行政長官・スペイン)
4.ジャン-マルク・アベリーヌ大司教
(マルセイユ大司教区(フランス)・アルジェリア)
5.ピーター・エベレ・オクパレケ大司教
(エクウロビア大司教区(ナイジェリア)・ナイジェリア)
6.レオナルド・ウーリッヒ・シュタイナー大司教
(マナウス大司教区(ブラジル)、フランシスコ会・ブラジル)
7.フィリぺ・ネリ・アントニオ・セバスティアン・ド・ロザリオ・フェラオ大司教
(ゴア-ダマン大司教区(印)・インド)
8.ロバート・ウォルター・マッケロイ司教
(サンディエゴ教区(米)・米国)
9.ヴィルジリオ・ド・カルモ・ダ・シルバ大司教
(ディリ大司教区(東ティモール)・東ティモール)
10.オスカル・カントーニ司教
(コモ教区(伊)・イタリア)
11.アンソニー・プーラ大司教
(ハイデラバード大司教区(印)・インド)
12.パウロ・セザル・コスタ大司教
(ブラジリア大司教区(ブラジル)・ブラジル)
13.リチャード・クーイア・バーウォブル司教
(ワー教区(ガーナ)、アフリカ宣教会・ガーナ)
14.ウィリアム・ゴー・セン・シー大司教
(シンガポール大司教区・シンガポール)
15.アダルベルト・マルティネス・フロレス大司教
(アスンシオン大司教区(パラグアイ)・パラグアイ)
16.ジョルジョ・マレンゴ司教
(ウランバートル使徒座知牧区(モンゴル)、慰めの聖母宣教会・イタリア)
80歳以上の新枢機卿
1.ホルヘ・エンリケ・ヒメネス・カルバハル名誉大司教
(カルタヘナ大司教区(コロンビア)・コロンビア
2.アリーゴ・ミリオ名誉大司教
(カリアリ大司教区(伊)・イタリア)
3.ジャンフランコ・ギルランダ神父
(教会法教授、イエズス会・イタリア)
4.フォルトゥナート・フレッツァ神父
(聖ペトロ大聖堂付司祭・イタリア)