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復活徹夜祭:教皇「闇の中に輝く神の光を見つめよう」

2022年度の復活の聖なる徹夜祭が、バチカンで祝われた。

 4月16日夜、復活の聖なる徹夜祭が、バチカンの聖ペトロ大聖堂でとり行われた。

 「聖土曜日」の夜から、主の復活の日曜日の夜明けにかけて、主イエス・キリストの復活を待ちつつ祈り、その過ぎ越しを祝う復活徹夜祭が祝われる。

 「すべての聖なる徹夜祭の母」とも呼ばれるこの儀式は、「光の祭儀」「ことばの典礼」「洗礼の儀」「感謝の典礼」からなり、光、水、油などのキリスト教的シンボル、多くの聖書朗読や、喜びのアレルヤ唱などを伴う、一年の典礼の中で最も荘厳で豊かな内容を持つものである。

 教皇フランシスコは、この儀式の前に、ウクライナから訪れた小さな使節団とお会いになった。

 この復活徹夜祭は、枢機卿会主席のジョヴァンニ・バッティスタ・レ枢機卿によって司式され、教皇は「ことばの典礼」において説教を行うと共に、「洗礼の儀」で洗礼を授けられた。

 復活徹夜祭の始まりを告げる「光の祭儀」では、大聖堂のアトリウムで火の祝別と、復活の大ろうそくの準備が行われた。照明を落とした聖堂内に助祭の掲げる大ろうそくが入場。「キリストの光」と三度歌う間に、復活のろうそくの火は、参列者らが手にするろうそくに次々と移され、最後に聖堂内に明かりが灯った。そして、助祭によって、復活賛歌が朗唱された。

 「ことばの祭儀」では、旧約聖書から3箇所、使徒聖パウロの書簡から1箇所、そして、福音では「ルカによる福音」より、イエスの墓に行った婦人たちが天使からイエスの復活を告げられた場面(24,1-12 )が朗読された。

 教皇は説教で、この戦争の夜、福音書の婦人たちと一緒に、世の闇の中に輝く神の光の源を見つけに行こう、と招かれた。

 主の復活は驚くべき希望の賜物をもって訪れる、と述べた教皇は、主はこの夜、恐れと苦しみと死に負けない希望の眼差しを与え、わたしたちを虚無から命へと移してくださる、と話した。

 イエスと共にあるならば、悪はもはや力を失い、失敗は再出発を妨げず、死は新しい命の始まりへと移る道となる、と教皇は語り、復活の主と一緒ならば、終わりの見えない、いかなる暗い夜にも、夜明けの星が輝くだろう、と説かれた。

 「洗礼の儀」では、イタリア、米国、アルバニア、キューバを出身とする7人の成人が教皇の手から洗礼を受けた。

 「感謝の祭儀」の後、復活節の聖母賛歌「レジナ・チェリ」が歌われ、復活の聖なる徹夜祭は終了した。

16 4月 2022, 23:36