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教皇フランシスコ、アルケー基金関係者と 2021年9月2日 教皇フランシスコ、アルケー基金関係者と 2021年9月2日 

「すべては神の愛から」教皇、母子支援の団体に

教皇フランシスコは、困難な立場の母子を支援する、アルケー基金の関係者とお会いになった。

 教皇フランシスコは、9月2日、バチカンでアルケー基金の関係者と、同基金の支援を受ける子どもや母親たちとお会いになった。

 アルケー基金は、病気や、貧困、家庭問題など、様々な事情で弱い立場に置かれた子どもたちとその母親たちを支援する団体。1991年、ジュゼッペ・ベットーニ神父によって活動が始められ、2013年に現在の基金の形が整えられた。

 教皇はこの集いの参加者らへの挨拶で、「アルケー」という言葉はギリシャ語で万物のはじまり・根源を意味することに触れつつ、万物のはじめには「愛」、神の愛があり、すべての真・善・美はそこから、すなわち愛である神から生まれる、と話された。

 そして、それと同じように、一人の母の心と胎内から人間の生命が生まれ、聖母の心と胎内から人となられた「愛」、イエスが生まれた、と教皇は語られた。

 教皇は、アルケー基金が30年間の活動で受け入れてきた多くの「顔」には、暴力や虐待から解放された子どもたちの顔や、激動の体験をくぐり抜けた移民の女性たちの顔もあった、と振り返られた。

 そして、同基金の共同体は、まず母子たちにとって希望のしるしであると同時に、「貧しい人のために、貧しい人と共に」働く人々にとっても、分かち合う希望のしるしとなった、と教皇は話した。

 聖母子像はキリスト者になじみ深い図像であるが、同基金の関係者には、困難や苦労、また自由や再生の喜びを共にした多くの母子たちの姿が重なるだろう、と述べた教皇は、これからも神のなさり方、「寄り添い・優しさ・憐み」をもって、人々に奉仕して欲しい、と励ましをおくられた。

02 9月 2021, 15:31