聖アンデレ金生誕200年、教皇「英雄的な信仰の証し人」
韓国のカトリック教会における最初の司祭、聖アンデレ金大建(キム・テゴン1821.8.21 - 1846.9.16)の誕生から、今年8月21日で、200年を迎えた。
聖アンデレ金大健神父は、忠清道のソルメ村(現在の忠清南道唐津市牛江面)に生まれた。金神父の家系は敬虔なカトリックで、多くの殉教者を生んでいる。パリ外国宣教会のピエール=フィリベール・モーバン神父から洗礼を受けた彼は、神学生として選ばれ、ソウルで、次いでマカオに渡り勉強した。1845年、上海で、ジャン・ジョセフ・フェリオール司教より司祭に叙階された。キリスト教徒への弾圧が続く朝鮮半島に戻り、各地で宣教。1846年、逮捕され、ソウルで殉教した。1984年、教皇聖ヨハネ・パウロ2世の韓国司牧訪問の際に、他の102名の同志殉教者と共に列聖された。
聖アンデレ金神父の生誕200年を記念した21日、バチカンの聖ペトロ大聖堂の司教座の祭壇で、教皇庁聖職者省長官、兪興植(ユ・フンシク)大司教の司式により、ローマ在住の韓国のカトリック共同体とともに、記念のミサが捧げられた。
教皇フランシスコは、この機会にメッセージをおくられた。教皇のメッセージは、ミサの中で兪大司教によって読み上げられた。
この中で教皇は、聖アンデレ金神父を、迫害と苦難に満ちた時代における英雄的な信仰の模範的な証し人、疲れを知らぬ福音宣教の使徒として思い起こされた。
聖アンデレ金と同志たちは、神の愛は憎しみに勝利するがゆえに善は常に勝つ、という喜びに満ちた希望を示した、と教皇は記し、今日も、神の似姿である人間の顔を歪める多くの悪を前に、平和と希望のために働き、善きサマリア人のように兄弟に接する、すべての信者の使命の重要さを再発見するよう招かれた。
教皇は、メッセージの中で、韓国の教会共同体が大きな寛大さをもって、最も貧しい国々のために新型コロナウイルスワクチンの促進を支えていることに心からの感謝を表された。
同時に、教皇は、朝鮮半島の和解に尽力する人々が、平和をつくる者としての努力を新たにし、より素晴らしい未来のために尊重ある建設的対話をすべての人に促すことを願われた。
おとめマリアと韓国の殉教者たちの取り次ぎを祈られた教皇は、カトリック共同体のすべての人に祝福をおくられた。