国連食料システム・プレサミットに教皇のメッセージ
教皇フランシスコは、ローマで開催の国連食料システム・プレサミットにメッセージをおくられた。
教皇フランシスコは、7月26日、開幕した国連の食料システム・プレサミットにメッセージをおくられた。
同プレサミットは、今年9月に米ニューヨークで開かれる国連食料システムサミットに先立ち、この日から28日までローマで開催されている。
食料システムサミットは、国連が提唱する持続可能な開発目標の達成に向け、そのために不可欠である食料問題についてシステムの転換を話し合うもの。
国連アントニオ・グテーレス国連事務総長に宛てたメッセージで、教皇は、貧困や資源の搾取など、人類家族を脅かす不当なシステムが、パンデミックのもとにより明らかにされる中、このサミットが持つ重要性を指摘された。
教皇は食料問題について、技術による食料生産増大だけに集中することは、自然の消耗や、基本的人権の侵害、物的・精神的な砂漠化を招きかねない、と述べ、それを超えた根本的な食料システムの変革をアピールされた。
食料システムは、環境と地域の文化の点からも持続可能なものであるべきとする教皇は、飢餓撲滅という目的に対し、単なる生産的観点からではなく、人間の尊厳を中心に据えた、新たなメンタリティー、アプローチ、計画によって到達すべきと強調された。
また、教皇は小規模農家や農業従事者の家族への配慮を願うと同時に、最も貧しい農業地帯の女性や若者たちの必要に応えて欲しいと希望された。
教皇は、貧しい人をはじめ、すべての人々に「食料と水、医薬品、そして仕事が欠けることのない世界」を実現するために、皆の責任ある取り組みを呼びかけられた。
26 7月 2021, 16:22