アルベール・ヴァンホーヴェ枢機卿逝去

　フランス出身の聖書学者で、イエズス会員、教皇庁立聖書研究所所長、教皇庁聖書委員会事務局長を務めた、アルベール・ヴァンホーヴェ枢機卿が、7月29日、ローマで亡くなった。98歳であった。

　ヴァンホーヴェ枢機卿は、枢機卿会の中で最高齢のメンバーだった。

　教皇フランシスコは、イエズス会関係者に宛てた弔電で、神と教会のために大きな献身をもって奉仕したヴァンホーヴェ枢機卿を、親愛と賞賛のうちに思い起こされた。

　また、教皇は、同枢機卿の「聖イグナチオの熱心な霊的息子、熟練した教師、権威ある聖書学者、教皇庁立聖書研究所の優れた所長、教皇庁機関の賢明な協力者」としての姿、説教への愛、福音を告げることへの情熱を心に留められた。

　神がご自身の忠実なしもべを天のエルサレムに迎えてくださるようにと、教皇はヴァンホーヴェ枢機卿の冥福を祈ると共に、同枢機卿の晩年に愛情をもって寄り添ったすべての人々にも特別な思いを向けられた。

　アルベール・ヴァンホーヴェ枢機卿は、1923年、フランス北部アズブルックに生まれた。1941年、イエズス会に入り、1954年、司祭叙階。1963年から1993年まで、教皇庁立聖書研究所で教鞭をとった。同時に、教皇庁立グレゴリアン大学、ラテラン大学など、他の大学、研究機関でも聖書学の専門家として貢献した。1984年から2001年まで、教皇庁聖書委員会メンバー、この間1990年から2001年まで同委員会の事務局長を務めた。2006年、ベネディクト16世から枢機卿に任命された際、「偉大な聖書解釈者」として紹介された。