教皇、バチカンから世界の人々と共にロザリオの祈り

聖母月、5月の初日、バチカンでの教皇フランシスコによるロザリオの祈りと共に、パンデミックの収束を願う「祈りのマラソン」がスタートした。

 教会の伝統で聖母に捧げられたこの5月、世界各地の聖母巡礼聖堂をつなぐ、「祈りのマラソン」が始まった。

 この「祈りのマラソン」は、パンデミックの収束を全教会を挙げて祈るために、教皇フランシスコご自身が望まれたもので、聖母月の間、日ごとに異なる巡礼聖堂でロザリオの祈りが捧げられる。世界各地での祈りは、連日イタリア時間18時(日本時間 翌日午前1時)より、バチカン・ニュースのインターネットサイトを通し中継される。

 聖母月初日、5月1日、教皇はバチカンで信者らと共にロザリオの祈りを唱えられ、これによって「祈りのマラソン」をスタートさせた。

  この祈りが行われた聖ペトロ大聖堂のグレゴリアーナ礼拝堂は、教皇グレゴリオ13世(在位1572-1585)の時代につくられたもので、祭壇の上部には旧大聖堂から伝わる「御助けの聖母」の聖画がはめ込まれている。また、この礼拝堂には、4世紀の司教教会博士、ナジアンズの聖グレゴリオの聖遺物が保管されている。

 同日夕方、グレゴリアーナ礼拝堂には、若者や、お年寄り、家族など、ローマとラツィオ州の小教区の信徒の代表が集った。

 「御助けの聖母」の祭壇に献花された教皇は、祈りへの導入の言葉で、この聖母月に、世界の巡礼地と信者たち、またすべての善意の人々と一致し、パンデミックのために苦しむ人類を聖母に託して祈りたい、と述べられた。

 そして、教皇は、パンデミックで亡くなった方々とその遺族、患者と医療関係者、パンデミックとの闘いのために奉仕するすべての人々を、聖母のいつくしみにゆだね、ロザリオの祈りの栄えの原義を、信者たちと共に捧げられた。

祈りの終了後、教皇は、今日の世界を覆う苦しみと不安に満ちた悲劇的な状況に、聖母の保護を求めつつ、この辛い試練が終わり、希望と平和の訪れを見ることができるよう、わたしたちのために神に願ってください、と聖母に祈られた。

最後に教皇は、30本のロザリオを祝別。これらのロザリオは 「祈りのマラソン」に参加する世界30か所の巡礼聖堂にもたらされる。

02 5月 2021, 09:42