2021年4月25日(日) 教皇フランシスコによる正午の祈り バチカン・聖ペトロ広場の巡礼者たち 2021年4月25日(日) 教皇フランシスコによる正午の祈り バチカン・聖ペトロ広場の巡礼者たち 

「真の羊飼いであるイエス」教皇、日曜正午の祈り

教皇フランシスコは、4月25日(日)、バチカンで正午の祈りの集いを行われた。

 教皇フランシスコは、4月25日(日)正午、バチカンでレジーナ・チェリの祈りを唱えられた。

 「よい牧者の主日」と呼ばれる復活節第4主日、教皇は説教で、ヨハネ福音書中の、イエスがご自身を「よい羊飼い」にたとえる場面(ヨハネ10,11-18)を取り上げられた。

 教皇は、イエスはここでご自分を、羊を「守り」「知り」「愛する」牧者として示している、と述べた。

 「よい羊飼い」に相反する立場は、「自分の羊を持たない雇人」であり、彼にとって羊は自分のものではないために、狼が来るのを見ると、羊を置き去りにして逃げてしまう(参照 同10,12-13)と教皇は話した。

  これに対し、真の羊飼いであるイエスは、その言葉の光と、存在の力によって、常に羊を困難で危険な状況から「守って」くださり、それをわたしたちはいつも体験している、と語られた。

 また、よい羊飼いであるイエスは、ご自分の羊を「知り」、羊もイエスを知っている(参照 同10,14)と述べた教皇は、イエスがわたしたち一人ひとりを知っておられ、わたしたちがイエスにとって名もない存在ではないことは、なんという慰めだろうか、と話された。

 わたしたちそれぞれが、独自の歴史や価値を持った唯一の存在であり、イエスはそれを誰よりもよくご存じである。イエスはわたしたちの長所も短所も知っておられ、わたしたちの過ちによる傷を、その豊かな憐れみによっていつもいやしてくださる、と教皇は語った。

 さらに、教皇は、よい羊飼いイエスは、ご自分の羊を守り、知るだけでなく、何よりも羊を「愛し」、羊のために命を捨てる方である(参照 同10,15)と強調。誰一人失われてはならないという御父の御心を果たすべく、イエスはわたしたち一人ひとりへの愛ゆえに十字架にかかられた、と述べられた。

 イエスの愛はすべての人を抱擁し、実際、福音書の中でイエスは「わたしには、この囲いに入っていないほかの羊もいる。その羊をも導かなくてはならない」(ヨハネ10,16)と言われているとおりである、と教皇は話し、教会はこの使命を受け継ぐように招かれている、と説かれた。

 わたしたちが、羊を「守り」「知り」「愛する」よい羊飼いイエスにすすんで従い、イエスの使命に喜びをもって協力できるよう、教皇は聖母の助けを祈られた。

25 4月 2021, 17:36

レジーナ・チェリの祈りとは?

レジーナ・チェリ(アレルヤの祈り)は、4つの聖母の交唱(アンティフォナ)のうちの一つです。(この他の聖母のための交唱には、アルマ・レデンプトリス・マーテル、アヴェ・レジーナ・チェロールム、そして、サルヴェ・レジーナがあります。)

教皇ベネディクト14世は、1742年、これを復活節の間、すなわち復活の主日から聖霊降臨までの期間、お告げの祈り(アンジェルスの祈り)の代わりに、死に対する勝利のしるしとして起立して唱えるようにと定めました。

お告げの祈りと同様に、早朝、正午、夕方と、一日3回唱え、その一日を神とマリアに捧げます。

この古いアンティフォナは、伝承によれば、4世紀、または10世紀にさかのぼります。その普及については、13世紀半ばから記録され、フランシスコ会の聖務日課に挿入されたことが知られています。これは、4つの短い詩句からなり、それぞれがアレルヤで終わります。これは、信者が天の元后マリアに向けて、キリストの復活を共に喜ぶ祈りです。

教皇フランシスコは、2015年4月6日、復活祭翌日のレジーナ・チェリの祈りにおいて、この祈りを唱える際の心掛けについて語っています。

「わたしたちはマリアに向かって、お喜びくださいと言います。なぜなら聖母に宿られた方は、おことばどおりに復活されたからです。そして、わたしたちは、聖母の取り次ぎを願うのです。実際、わたしたちの喜びは、聖母の喜びを反映するものです。マリアは御子イエスの死と復活の出来事の静かな証し人です。
母の喜びを自分のものとする、子らの喜びをもって、この祈りを唱えましょう。」

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