ロサンゼルス大司教区主催のオンラインミーティング ロサンゼルス大司教区主催のオンラインミーティング 

教皇「未来のために皆が助け合う社会を」

教皇フランシスコは、オンラインで行われた宗教教育ミーティングに、ビデオメッセージをおくられた。

 教皇フランシスコは、2月19日、ロサンゼルス大司教区が主催したオンラインによる宗教教育ミーティングに、ビデオを通しメッセージをおくられた。

 「神の約束を告げ知らせよう」をテーマにしたこのオンラインミーティングは、2月18日から21日まで開催されている。同大司教区は、今年設立65周年と、同教区の「若者の日」創設50周年を記念した。

 教皇はビデオメッセージで、すべての人、あらゆる世代の人が、人間関係・知性・文化・霊性において新しいエネルギーを解き放ち得る、一つの約束、才能を内面に秘めている、と述べた。

 パンデミックは人々の生活や社会の歴史に大きな影響を与えたが、これらの現実を前に、明日を築き、未来を見つめるためには、皆の努力と献身が必要、と語られた。

 教皇は、目の前の現実に心を動かされ、他者の苦しみのために働きかけた「善きサマリア人」のように行動する必要を説くと共に、この期間、わたしたちが目にした、人々の寄り添いや、いやし、犠牲など、多くの寛大な無償の愛の証しを思い起こされた。

 「危機の中でこそ、落ち着きやいつくしみ、偉大さと卑小さといった、それぞれの人が持つ心が表れる」、「危機は、わたしたちにいかに歩むべきかという選択の必要を迫る」、と教皇は話した。

 こうした中、教皇は、すべての人の尊厳を尊重しながら、皆が兄弟愛を再び求めることができるようにと願われ、未来のために皆が支え合い助け合う社会の必要を強調された。

 教皇は特に若い人々に向け、希望を持つよう招き、その希望とは、環境や生きている歴史に左右されない、人間の奥深くに根差すもの、と話された。

 また、教皇は若者たちに「皆さんは、新しい人類の美しさ、兄弟愛と友愛という美しさを語る詩人となってください」と励まされた。

 「夢は皆で築くもの。ただ一つの人類、同じ人間の肉を持った旅人、皆が住む同じ地球の子として、それぞれの信仰や信条、意見をもちつつ、皆が兄弟となる夢を見よう」と教皇はミーティング参加者らに呼びかけられた。

19 2月 2021, 10:21