教皇「人間を商品として扱わない経済を」
教皇フランシスコは、「人身取引反対のための祈りと考察の日」を前に、人間を商品のように扱うことのない経済を目指そうと呼びかけられた。
教皇フランシスコは、2月7日(日)正午、バチカンでお告げの祈りの集いを行われた。
この日曜日、教皇は1ケ月以上ぶりに、バチカン宮殿の窓から聖ペトロ広場に集った巡礼者たちに向けて説教を行い、祈りを共に唱えられた後、挨拶と祝福をおくられた。
昨年末から、教皇は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、日曜正午の祈りをバチカン宮殿の図書室からビデオ中継で行われていた。
教皇はこの恒例の祈りの集いが、通常の形式に戻ったことを喜ばれると共に、雨にも関わらず広場に集った熱心な巡礼者たちに、温かい言葉をかけられていた。
この集いで教皇は、翌日記念される、カトリック教会の「人身取引反対のための祈りと考察の日」に触れられた。この記念日は、教会暦で聖ジュゼッピーナ・バキータの日、2月8日に行われる。
教皇は、スーダン生まれの修道女、聖ジュゼッピーナが体験した、虐げられ、苦しみに満ちた奴隷生活に思いをはせられた。
今年の「人身取引反対のための祈りと考察の日」の目標は、この恥ずべき取引を直接的また間接的にも広げることのない経済のために努力することである、と教皇は紹介。
それは、すなわち人間を決して商品のように扱い、搾取することなく、それとは反対に、人間に寄与する経済をめざすことである、と説明された。
教皇は、皆がその目標のために努力できるよう、聖ジュゼッピーナ・バキータの助けを祈られた。
07 2月 2021, 16:36