教皇フランシスコ、世界中の司祭たちへ書簡 教皇フランシスコ、世界中の司祭たちへ書簡 

聖ビアンネ神父帰天160年:教皇、世界中の司祭たちへ書簡

教皇フランシスコは、「アルスの聖なる主任司祭」、聖ビアンネ神父の帰天160年を機に、司祭たちに宛て書簡を発表された。

教皇フランシスコは、8月4日、聖ヨハネ・マリア・ビアンネ神父の帰天160周年を記念し、世界中の司祭たちに向け、書簡を発表された。

「アルスの聖なる主任司祭」ビアンネ神父(1786.5.8-1859.8.4)は、小教区の主任司祭をはじめとする、すべての司祭たちの保護聖人である。

聖ビアンネ神父の帰天160年を機に発表された書簡で、教皇はすべての司祭たちの日頃の労苦をねぎらわれると共に、ご自身の支えと励ましを約束されている。

教皇は、この書簡で、聖職者らによる虐待に苦しむ人々の叫びに耳を傾け、そのスキャンダルに心を痛めながらも、一方で、人々の善のために、いつくしみの業を行い、時には命の危険も冒しながらも献身を続ける、多くの司祭たちの存在に言及された。

教皇はこうした司祭たちの勇気と常なる模範に感謝を述べ、「主はご自身の花嫁である教会を清めておられ、皆をご自分の方に回心させられる」と、教会の浄化がやがて与えるであろう未来の実りについて語っている。

「召命はわたしたちの選択であるより、主の無償の呼びかけに対する答えである」と教皇は記し、困難や自分の弱さの中で、絶望に陥りそうな時、主がわたしたちの人生を訪れてくださったことに対する、大きな感謝を忘れてはならない、と述べている。

司祭の使命は、苦しみや無理解とは無縁ではない、と教皇は述べつつ、その苦しみを引き受け、主により近づけるよう、主に自分を変容してもらわなければならない、と説いている。

悲しみは勇気を麻痺させ、自分を変え回心するためのあらゆる試みを不毛なものにしてしまう、と教皇は指摘。勇気を保つために、聖霊による助けを願うと共に、イエスとの絆、人々との絆を大切にするように、と勧めている。

教皇は、マリアは神への賛美を教えてくれる方と述べ、神への賛美は眼差しを未来に向けさせ、現在に希望を取り戻させる、と綴っている。

わたしたちが自分の中に閉じこもったり、反対や批判を嘆く時、マリアを見つめることで、民の中に生きておられるキリストを観想し記念するための注意を妨げる、目の中の「藁屑(わらくず)」を取り除くことができるだろう、と教皇は司祭たちを勇気づけている。

04 8月 2019, 19:20