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ラルシュ共同体の創始者、ジャン・バニエ氏 ラルシュ共同体の創始者、ジャン・バニエ氏 

ラルシュ共同体創始者、ジャン・バニエ氏の葬儀に、教皇のメッセージ

教皇フランシスコは、ラルシュ共同体の創始者、ジャン・バニエ氏の葬儀にメッセージをおくられた。

5月7日に90歳で亡くなった、カナダ人のカトリック思想家で、ラルシュ共同体の創始者である、ジャン・バニエ氏の葬儀が、16日、フランス北部トロリー・ブレイユでとり行われた。

ジャン・バニエ氏は、1928年、スイス・ジュネーブの生まれ。知的障害を持つ人と持たない人が、共に支え合い、祈りながら生活する共同体、「ラルシュ(L'Arche、『箱舟』の意)」、また知的ハンディを持つ人々とその家族・友人たちの交流と分かち合いの運動「信仰と光」を創始した。

1964年、バニエ氏が2人の知的障害者の若者とトロリーで始めた共同体は、現在、世界各地で約150のコミュニティーに広がった。

バニエ氏の生き方にふさわしく、葬儀はトロリーの小さな共同体で、簡素に、またエキュメニカルな雰囲気のもとに行われた。ミサは、ラルシュの霊的指導にあたるレンヌ大司教によって司式され、テゼ共同体のブラザー・アロイスや、他のキリスト教教会や諸宗教関係者、同共同体に結ばれた様々な国の人々が参列した。

教皇フランシスコは、バニエ氏の葬儀に際し送ったメッセージで、「神は、キリストを介して、わたしたちのすべての弱さをご自分に引き寄せられ、ジャン・バニエは、そのキリストと一致して生きることを求めました。彼は、拒絶されがちな最も弱い人々が、宗教や社会的立場を超えて、兄弟姉妹として認められ、受け入れられるよう尽くしました」と故人を振り返った。

そして、教皇は「主がラルシュの大きな素晴らしい家族を守ってくださるように」、「いかなる障害にも関わらず、一人ひとりが神に愛され、兄弟愛と正義と平和の世界に参与するよう招かれていることを示しながら、ジャンの福音的直観に倣い、すべての共同体が、祝祭と赦し、憐みと喜びの場所であり続けることができるように」と祈られた。

17 5月 2019, 14:06