「第10回世界家庭大会」の公式シンボル画 「第10回世界家庭大会」の公式シンボル画 

「第10回世界家庭大会」のシンボル画発表

来年6月に開催される「第10回世界家庭大会」のシンボル画が発表された。

 2022年6月に開催される、カトリック教会の「第10回世界家庭大会」のシンボル画が発表された。

 同大会は、2021年6月の開催予定であったが、パンデミックの影響で1年延期され、ローマをメイン会場に、同時に行われる各教区の催しを通して記念される。

 大会ロゴに続いて、このたび発表されたシンボル画は、大会の公式イメージとして使用されるもので、神学者、イコン画家であるマルコ・イヴァン・ルプニック神父(イエズス会)の作品。タイトルは、「この神秘は偉大」。

 この画が表現するテーマのベースには、福音書の「カナの婚礼」のエピソードがある。

 上部中央には十字架につけられたキリストと、キリストと固く結ばれた「花嫁」、すなわち教会のイメージが描かれる。

 その左には、ベールの向こうに一組の夫婦の姿が浮かび上がっている。

 画面の下部で、ぶどう酒を注いでいるしもべの顔は、キリスト教図象学によく見られる使徒聖パウロの顔である。聖パウロは、一つの手でぶどう酒を注ぎつつ、片方の手で夫婦たちを覆うベールをわずかに開けながら、「この神秘は偉大です。わたしは、キリストと教会について述べているのです」(エフェソ5, 32)と結婚の神秘を高らかに宣言している。

 ルプニック神父は、この画は、キリストと教会との分かち難い愛と一致の反映としての、男女間の愛の秘跡の神秘を啓示するもの、と説明。

 また、「イエスはご自身の御血を教会のために注いでおられる」と指摘しつつ、「カナの婚礼は、水をぶどう酒に変えることにおいて、秘跡、すなわちぶどう酒からキリストの御血への変化を予示しました」、「パウロが注いでいるのは、キリストの花嫁(教会)が盃に集めている、まさに同じ血です」とも話した。

 ルプニック神父は、「この小さな画を通して、わたしたちキリスト者にとって、家庭とは結婚の秘跡の表現であることを理解できるようにと希望しています」と語った。

 そして、「秘跡は常に変化をもたらすがゆえに、これは家庭の意味を完全に変容させるものです」と述べた同神父は、キリスト教的結婚において、夫婦の愛は、キリストが教会に対して抱く愛に参与するようにと変容され、その意味で、結婚は教会的側面を持ち、教会と切り離せないものになる、と説いた。

30 7月 2021, 10:14