新しい「カテケーシス指針」を発表する新福音化推進評議会議長、フィジケッラ大司教 新しい「カテケーシス指針」を発表する新福音化推進評議会議長、フィジケッラ大司教 

新しい「カテケーシス指針」発表、今日のよりよい福音宣教のために

教皇庁新福音化推進評議会から、新しい「カテケーシス指針」が発表された。

教皇庁新福音化推進評議会は、6月25日、新しい「カテケーシス指針」を発表した。

第二バチカン公会議後に発表されたカテケーシスの指針としては、1971年の「カテケーシス一般指針」(聖職者省)、1997年の「カテケーシスのための一般指針」(聖職者省)に次いで三つ目となる。

今回の新文書は、新福音化推進評議会の起草によるもので、2020年3月23日、福音宣教とカテキズムの推進に貢献した16世紀の聖人、トリビオ・デ・モグロべーホの記念日に、教皇フランシスコによって認可された。

新福音化推進評議会議長、サルバトーレ・フィジケッラ大司教によれば、「カテケーシス指針」は、全教会を対象としたもので、世界の諸地域の助言を広く得ながら、長い時間をかけて完成に至った。

この日発表されたのは、イタリア語による公式版であるが、すでにスペイン語、ポルトガル語、英語、フランス語、ポーランド語の訳が整っている。

同文書は、まず、信仰の伝達の第一の責任者である司教と共に、司教協議会およびその中のカテキズム担当委員会に向けられ、そして、その使用においては、教会共同体で日常的に奉仕する、司祭・助祭・奉献生活者・カテキスタらに具体的に関わってくるものである、とフィジケッラ大司教は語った。

この新しい「カテケーシス指針」は、300ページを超える豊かな内容で、三部に分かれ、全12章からなる。

その全体は次のように構成されている。

第一部 教会の宣教的使命におけるカテケーシス

第1章  啓示とその伝達
第2章 カテケーシスのアイデンティティー
第3章 カテキスタ
第4章 カテキスタの育成

第二部 カテケーシスのプロセス

第5章 信仰の教育学
第6章 カトリック教会のカテキズム
第7章 カテケーシスの方法論
第8章 人々の生活の中のカテケーシス

第三部 地方教会におけるカテケーシス

第9章 カテケーシスの主体、キリスト教共同体
第10章 現代文化を背景としたカテケーシス
第11章 信仰のインカルチュレーションに奉仕するカテケーシス
第12章 カテケーシスに奉仕する組織

同文書は、すべての信者の弟子=宣教者としての本質、信仰を伝える新しい表現・方法を見つけるための取り組みと責任の必要を思い出させている。

全体を通し、「証し」「いつくしみ」「対話」が、行動上の三つの基本的な柱となっている。「証し」は、「教会は、改宗の強制によって成長するのではなく、魅力のために成長する」からであり、「いつくしみ」は、伝えられた信仰を信じうるものとする真のカテケーシスであるため、自由で無償の「対話」は、何も押し付けないが、愛から出発することで平和に貢献するからである。

第一部「教会の宣教的使命におけるカテケーシス」では、特にカテキスタの育成に注目、カテキスタたち自身が信仰の信じうる証し人として、宣教精神に基づき、無償性、献身、言動一致をもって奉仕することが重要であるとしている。また、他者の自由を尊重すると同時に、未成年者をはじめ、すべての人があらゆる形の虐待から完全に守られているように留意する必要にも触れている。さらに、人々と交わりを育てるための取り組みと、方法や表現においてクリエイティブであることをカテキスタたちに願っている。

第二部「カテケーシスのプロセス」では、家庭の重要さが浮かび上がる。家庭は活発な福音宣教の主役であり、単純で自然な形で信仰を生きるための本来の場所である。家庭でのキリスト教教育は、謙遜で憐み深い態度を通して、「教えより、証し」をもって伝えられる。一方で、今日の社会の、複雑で新しい家庭環境に対し、教会は信仰と、寄り添い、傾聴、理解をもって共に歩み、すべての人に信頼と希望を取り戻させるようにと招いている。また、「受容」「受け入れ」「連帯」「兄弟愛」などのキーワードと共に、移民や、受刑者、貧しい人々への配慮を説いている。

第三部「地方教会におけるカテケーシス」では、「共同体的な使徒職の模範」であり、クリエイティブなカテケーシスの場としての、小教区の役割がクローズアップされる。また、カトリック系の学校が、単なる教育機関から、福音の価値観を基礎にした教育計画と共に「信仰の共同体」となることを期待している。このセクションでは、カテケーシスにおけるエキュメニズム、諸宗教対話への取り組みも記される。さらに、今日のデジタル文化の良い面と悪い面を見極めながら、若者たちの成長と信仰の歩みを助けるよう促しているほか、科学と技術、生命倫理、性、エコロジー、労働などのテーマにも言及している。

26 6月 2020, 14:19