教皇フランシスコ、「環境保護のための世界祈願日」のメッセージ発表 教皇フランシスコ、「環境保護のための世界祈願日」のメッセージ発表 

環境保護のための世界祈願日:教皇「自然に囲まれて祈る習慣を」

教皇フランシスコは、「環境保護のための世界祈願日」のメッセージを発表された。

カトリック教会は、9月1日、「第5回環境保護のための世界祈願日」を記念した。

毎年9月1日に記念されるこの祈願日は、環境問題に関心と考察を深め、そのために祈ることを目的に、教皇フランシスコによって、2015年に制定された。

コンスタンティノポリ総主教庁と、同日に同目的のために記念するこの祈願日は、エキュメニカルな意味を持つものでもある。

教皇は今年の祈願日のメッセージで、「創世記」における「神はこれを見て、良しとされた」(1,25)という言葉に、被造物に注ぐ神の優しい眼差しを観想する一方で、この賜物に対し、罪や、利己主義、所有と搾取の強欲をもって答えてきた人類の悲劇を見つめている。

この問題の根源は、わたしたちが何ものであるかを忘れていることにある、と述べた教皇は、「人間は神ご自身にかたどって創造され(参照:創世記1,27)、同じ共通の家に兄弟姉妹として暮らすように召された」と説いている。

こうした中、教皇はエキュメニカルな国際運動、「被造物の季節」(Season of Creation)への参加を広く呼び掛けた。そして、わたしたちの「共通の家」のために祈り、行動するこの月間が、9月1日のこの「環境保護のための世界祈願日」から、アッシジの聖フランシスコの記念日10月4日まで行われることを紹介している。

教皇はこの期間を、「創造主なる神への感謝が自ずと生まれる自然の中に身を浸しながら、祈る習慣をつける時」と述べている。

また、それは「食べ物、消費、移動手段、水やエネルギーの使用、有害とされる物質などをめぐって、わたしたちの生活スタイル、日常の選択を見直す時」でもあると記している。

さらに、教皇はこの機会を「預言的な行動をとるための時」として示し、すでに世界中の多くの若者たちが、この問題について正しい選択をするよう声を上げていることに言及された。

教皇は、わたしたちの祈りとアピールが、環境問題に対する政治や社会の責任者たちの関心を高めていくことを願われた。

そして、皆が被造物を大切にするための祈りと取り組みを心に留め、その責任を自覚するようにと呼びかけられた。

01 9月 2019, 14:28