バチカンのシノドス・ホールに集った司教たち  バチカンのシノドス・ホールに集った司教たち  

神の民への奉仕としてのシノドス、教皇、使徒憲章発表

教皇フランシスコは、シノドスをめぐる使徒憲章「エピスコパリス・コムニオ」を発表された。

9月18日、教皇フランシスコのシノドスをめぐる使徒憲章、「エピスコパリス・コムニオ(司教の一致、の意)」が公布された。

この使徒憲章は、「若者、信仰、そして召命の識別」をテーマにしたシノドス(世界代表司教会議)第15回通常総会(2018年10月3日~28日)の開催を間近に控えて発表された。

「司教の一致、ペトロと共に、またペトロのもとにあるその一致は、パウロ6世が、第2バチカン公会議の最も貴重な遺産として、1965年9月15日に創設したシノドスの中に特別な形で表される」

この一文で始まる同憲章は、前半の10段落からなる考察・説明部分と、後半の27条からなる規約部分から構成される。

この文書で教皇は、「教会が『福音宣教の新しい段階』に入った歴史的な時において、『地上のすべての地域で恒久的ミッションの状態』を形成することが求められている。シノドスは、他のすべての教会の組織と同様、『自己保存よりも、今日の世界の福音宣教のために適した手段』によりいっそうなるよう招かれている」と記している。

教皇は、シノドス設立後の歩みとその発展を思い起こしながら、シノドスに関する規約の改定は、2006年にベネディクト16世によるものが最後であることに言及している。

近年、教会の司牧者たちの迅速で一致した介入を必要とする諸問題に対し、シノドスの働きの効果が認知される中で、シノドスがさらに全教会のための司教たちの請願の特別な表現、具体化に役立つものとなって欲しいとの願いが大きくなった、と教皇は述べている。

そして、シノドスがますます神の民に耳を傾けるための特別な手段となっていくことを希望されている。

シノドス準備の助言を求める段階で、教会の善に関する事項において、司牧者や信者の意見を知ることが大切であることを過去の経験から汲み取ると共に、教皇はすべての地方教会の意見にも特別な関心を払うよう勧めている。

第2バチカン公会議がすでにそうであったように、シノドスにも、司教に属さない人々が招かれることが可能であるとし、その人の役割は毎回教皇が定めるとしている。

これに関し、教皇は特に修道会に属する人々の寄与を特別に考慮すべきと述べている。

教皇は、司教たちの間におけるローマ教皇の役割の重要性を説き、司教らとの交わりの関係はもとより、ペトロの後継者としてシノドスへの完全な参加を強調している。

さらに、教皇は、シノドスの活動が、主の願いに従って、すべてのキリスト者間の一致に貢献することに、期待を表されている。

18 9月 2018, 19:03