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パロリン枢機卿、アンゴラと南スーダンを訪問

バチカンの国務長官パロリン枢機卿は、この8月中旬に、アンゴラと南スーダンのアフリカ2カ国を訪問した。

 バチカンの国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿は、このたびアフリカ2カ国訪問を行なった。

 8月11日から17日まで、パロリン枢機卿は、アンゴラと南スーダンを相次ぎ訪問。

 最初の訪問国アンゴラでは、11日(金)、首都ルアンダで同国の教会関係者や政府関係者の出迎えを受けた。

 12日(土)、同枢機卿はアンゴラ南部オンジヴァでジェルマノ・ペネモテ師の司教叙階式をとり行なった。ペネモテ大司教は、今年6月16日に、教皇フランシスコより、アンゴラ出身の初めての教皇大使として駐パキスタン大使に任命された。

 パロリン枢機卿はこれまで何度もアフリカを訪れているが、この叙階式を機会に初めてアンゴラを訪問し、同国の信者たちに教皇の寄り添いと普遍の教会との絆を伝えられたことに喜びを表した。

 13日(日)、パロリン枢機卿は、首都ルアンダの聖パウロ教会で信者たちのためにミサを司式。この席で、豊かな霊的伝統を持つアンゴラの教会が困難を乗り越え、真の共同体として関係を深めながら、いっそう成長していくことを励ました。

 14日(月)午前、パロリン枢機卿は、次の訪問国、南スーダンに向かった。到着後、首都ジュバのバチカン大使館で、今年2月に行われた教皇フランシスコの同国訪問の記念碑の除幕式に臨んだ。そして、午後、サルバ・キール大統領と会見した。

 15日(火)、パロリン枢機卿は北東のマラカル教区を視察。司教らの招きを受けて行われたこの訪問は、洪水などの自然災害や、暴力や帰還難民の受け入れなど、多くの課題を背負った同地域の現状を知ることを目的としたものであった。

 パロリン枢機卿は地元の行政関係者らと会談。紛争で難民となって国外に逃れた後に再び南スーダンに戻ってきた帰還難民たちをキャンプに訪ねた。この後、同枢機卿はマラカル教区のカテドラルでミサを捧げた。そして、同国のキリスト教諸教会の代表や若者たちと共に、平和のしるしとして、何種かの木の植樹を行った。

 16日(水)、パロリン枢機卿は、マラカル教区の聖カロロ・ルワンガ小神学校を訪問。また、上ナイル地方の首長のグループや、国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)の関係者と会見。最後に同教区の聖職者・修道者・神学生らとの集いを持った。

 そして、17日(木)、南スーダン訪問最終日、パロリン枢機卿はルンベック教区を訪れ、平和と和解のためのミサをとり行った。

 同枢機卿は、説教の中で、正義と平和の欠如は、恐れと無力な感情を生み、恐れが大きくなる時、人々は赦しの力よりも、自らの武器により大きな信頼を置くようになる、と話した。

 恐れはわたしたちの罪からも生まれるが、キリストは罪に打ち勝ち、完全な愛をわたしたちに示された、と述べた同枢機卿は、人間社会の一員として、その問題を共有しながら、神から託された和解という使命に取り組んでいくように、南スーダンの信者らを勇気づけた。

17 8月 2023, 18:28